大人のADHD 仕事術

ADHD人が安定して仕事をするための3つの方法

ADHD人が安定して仕事をするための3つの方法は、「対策する」「転職する」「諦める」に集約されると思います。

対策に関しては別記事で様々に書いていきます。

例えば、騒音に弱いのであれば、イヤーマフをしたり、耳栓をする。

人間関係が不得意なら、別部署に移動させてもらう。

集中が途切れやすいなら、机にパーティーションを置かせてもらって、余計なものが司会に入らないようにするなどです。

これらについては非常に情報が多岐にわたります。また人によってオーダーメイドの対策が必要であるため、あなたに当てはまるとは限りません。

・転職する

障害者雇用も含め、障害に配慮してくれる職場への転職も考慮に入れるべきでしょう。

今の職場で消耗してしまい、配慮もしてもらえず、苦手意識からメンタルをやんでしまったなどがあれば、積極的にその道を探るべきです。

そのためのアドバイザーへも、様々な手段でアクセスできます。

いま(2021年5月)はコロナ禍で、対面ではなくネット越し、リモートで人と合うことが急速に多くなっています。これはある意味で追い風でしょう。

人間関係や会話、待ち合わせが苦手な発達障害人であっても、合う必要はないのです。

また、今は(インターネット・スマホ普及以前に比べれば)多様な働き方ができるようになってきています。

20年前に、ネット上での情報発信で食べていくと言ったら、鼻で笑われたでしょう。現在でも、普通の会社員はそういった発想には至りません。

生きてゆく方法、稼ぐ方法というにバリエーションがなかったのです。

企業に就職し、そこで定年まで働く。それが出来なければ社会からドロップアウトする。

その時代では、発達障害者をはじめ、健常者でない人たちは、淘汰されていったでしょう。

しかし今は、様々な稼ぎ方が次々生まれています。Youtuber、ブロガー、UberEats、個人出版やその他、様々なことでお金を得ることもできます。多様な働き方が(まだまだ途上ですが)出現しており、苦手な事を回避しながら得意を活かせるようになり始めています。

20年前であれば「変な人」「社会不適合者」として埋もれていった人たちでも、こういった形で、稼ぐ方法がどんどん生まれてきています。

こうしてさまざまな稼ぎ方を使い、「騒音」「人間関係」「集中力」など、発達障害人にとって苦手なことを回避しながら生活することもできるようになってきています。

もちろん頑張らない、能力を活かさない道もあります。

他人にそれほど迷惑をかけず、法に触れなければ、あなたが一番楽しく、楽で、生きやすい道が、一番いいのです。

日本には生活保護を始め、様々な福祉制度があり、それらの助けを借りながら生活していくことができます。

また、「諦める」は「明らめる」が語源と聞きます。

自分の道を明らかにする。つまり、あなたが今の道を進むべきかどうかを明らかにするということです。

お金、健康、時間。すべてを取ることは難しいかもしれませんが、あなたに最適な道はあるはずです。

健常者ばかりで、発達障害人に配慮してもらえず、お金はなんとか稼げつつもひたすら消耗してゆく道。

転職して、よりマシな環境へ移動する道。

福祉に頼りながら節約を心がけ、心身を健康に保ちながら生きる道。

どれが正解ということは、もちろんありません。ひとりひとり、あなたの障害の特性や症状、環境などによって全く答えは違うため、正解はあなたにしかわからないのです。

あなたの中で天秤にかけて、よく考えてみてください。

そして、行動してみてください。

そんなこと言っても、その行動が起こせないという人も多いと思います。私もそうでした。

ずっと会社員としてやってきたのに、いきなり会社をやめて安定収入を失う。これは恐ろしいことです。

しかし、今は会社の寿命がどんどん短くなってきています。どんな大企業でも、長くは続きません。

日本を代表する大企業、トヨタの会長ですら、生涯雇用は無理であると断言し、話題になりました。

今はそういった時代なのです。この事実は、あなたが行動を起こすための一つのきっかけにならないでしょうか。

・これら3つのいいとこどりもできます。

会社で働きながら、副収入を得る。

契約社員として週に数日働き、それらをかけもちする。

福祉でお金をもらいながら、 スキルを身につけたり、適職を選ぶ準備をする。

こういった、様々な道のいいとこ取りもできます。

まずは、今の会社をやめることが怖いなら、できるだけ時間を作って副業を初めて見るのはいかがでしょうか。

その副業が軌道に乗ったら、本業をやめればいいのです。

他人の言うことは、他人の常識です。もちろん、私の言うことも、私の常識です。

あなたに適した道というものがあります。発達障害者の場合、それが健常者の常識とかけ離れていることも多い。

しかし、常識にとらわれず、どうかあなたの道を見つけてほしいです。

健常者の「普通」はあなたの「非常識」であることが多々あるのです。

どうか、常識にとらわれず、自分が楽しくて楽で活躍できる、あなただけのオーダーメイドの道を見つけてください。

すぐには見つからないかもしれません。しかし、試行錯誤を繰り返し、行動すれば、少しずつあなたの本来の道に近づいていくでしょう。

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