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クルマ高すぎ問題 〜さらばマイカー 自動車メーカーは何と戦っているか〜

昔よりクルマが買いづらい? 「所得上がらず、クルマは値上げ」説を検証(AUTOCAR JAPAN)

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記事の概要

タイトル通り、所得が下がり、車は高くなっているという記事です。

このうち、所得が下がる原因については、別のエントリーで。

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ここでは車が値上がりしている理由を、更に詳しく解説します

記事では、安全装備などが豪華になり、その分の値上げということでした。

しかし実際には、それ以外の要因もあるのです。

海外の物価上昇

まずは、海外の物価上昇分があります。

このところ食料品、とくに小麦粉やサラダ油などが目に見えて値上がりしている実感があるのではないでしょうか。

しかし当然ですが、自動車の材料も高くなっています。

日本では長い間のデフレで、モノの値段が(消費税をのぞけば)あまり上がっていませんが、海外は普通に経済成長しているので、どんどんモノの値段があがっています。

世界全体では経済がよく回っており、日本だけ不景気で給料も物価も上がっていない。

給料が上がらない状況で、自動車の輸入材料だけ値上がりしています。

それが自動車価格に転嫁されて、値上がりが続いているのです。

消費税の増税

ここ7年で、2回もの消費増税がありました。単純に2倍です。

220万円の自動車があったとすれば、本体価格は200万円です。消費税さえなければ、その車は本来、20万円引きで買えたわけです。単純な話ですが、これは大きいでしょう。

排ガス規制

自動車の排ガス規制のレベルはどんどん高くなってきています。有害物質の排出量をとにかく下げなければならない。そのためには、排気系で高価なパーツをふんだんに使わなければならなくなります。

また、技術開発にも大変な時間とお金がかかるでしょう。

ハイブリッドにするなら、さらにコストはかさんでゆきます。

これもコストが上がってゆく大きな一因です。

輸送費 燃料費

ここしばらくの燃料代の上昇で、輸送費も上がっています。車のパーツの多くは、海外から輸入しています。モノによっては、最小単位の部品から少しずつ組み上げていく過程でいちいち輸送するので、そのたびにコストが掛かります。これは今後さらに進む可能性があります。

いまの自動車は、高くて重い

こういった様々なコストがかさみ、自動車は高くなっていきました。また、重くなってゆきました。安全装備や環境対応は良いことなのですが、昔の安くて軽い車の方が良いという人も多いでしょう。

そういった人は中古車を買います。新車が売れず儲からなくなれば、1車種に対する研究開発費の割合も高くなります。

なんにせよ、日本の景気さえ回復すれば、高めの車でもポンと買うことができます。30年前の中流家庭の人がタイムスリップしてきたら、普通に高級車をポンと買うのではないでしょうか。

結局、車が高いと言うより、私達の給料に見合った車が選択できない。これが一番の問題なのではないでしょうか。

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