1,なぜ私達は生活が苦しいのか
ここ25年ほど、1997年ころから、日本はずっと不景気が続いてきました。
日本人の給料は(実質的に)下がり続け、貧困は増え、自殺者も増え、余裕がないので「子供をつくるのは贅沢」とまで言われるようになりました。
誰がどう見ても、不幸なことのはずです。
なぜこんな状況になってしまったのでしょうか。
経済に詳しい人は「バブル崩壊のせいだ」と思われるかもしれません。たしかにそれも一員です。しかし根本的な原因は、実は全く別のところにあります。
・国がお金を出し渋ってきた
不景気の日本には、世の中にお金が足りていません。
そのため、国はお金を刷って、世の中のために使わなければなりません *1
しかし日本はそれを十分にやってきませんでした。
そのため世の中の、わたし達のお金も少なくなり、貧困が増えました。
お金がないから買えない。
買えないから企業が儲からない。
儲からないから給料が増えない。
給料が増えないから買えない(最初に戻る)
・税金のとりすぎ
さらに税金、特に「消費税」という形で国民からお金を取り上げてきたからでもあります。
私達のお金が少ないない中で、更にお金を取り上げていく。
これでは生活が苦しくなるのは当たり前です。
こうやって、私達は貧しくなってきたのです。
2,国はなぜお金を刷らないのか
ここ25年ほど前、「日本は財政破綻する」という説が出てきました。
国がお金をたくさん刷ると、日本は借金で破綻してしまう、という主張です。
この主張はどんどん大きくなり、政治家たちの多くはこれを信じてきました。
しかし、この説は正しいのでしょうか。
結論から言うと、現状の日本においては間違っています。
根拠は、以下のエントリーに詳しく書きました。
簡単に言うと、日本のような国では、世の中にお金が出回っていない状況でお金をたくさん刷っても、破綻しません。
また、国の借金というのは、世界中殆どの国で増え続けるものなのです。
これが世界では当たり前のことなのですが、日本においては、借金を問題視する説が有力なのです。これを「財政破綻論」といいます。
日本の多くの政治家たちの、お金に関する観念は極めて特殊なのです。
3 結果どうなったか
日本は昭和末期ころまで、とても景気がよく、多くの人々は豊かな暮らしをしていました。
しかしこの「財政破綻論」が政治家の考え方を支配するにつれて、前述の通り世の中にお金がまわらなくなり、私達は貧しくなっていきました。
貧困家庭が増え、余裕がないから結婚や子供をもうける機会も減ってゆき、自殺者数も高くなりました。世の中に不幸が蔓延していったのです。
4 どうすれば私達の暮らしは楽になるか?
最近この「財政破綻論」に異を唱える政治家や有識者が出てきました。
彼、彼女たちを支持し、選挙で投票することです。
政治家なら自民党・高市早苗氏、国民民主党・玉木雄一郎氏、れいわ新選組・山本太郎氏らが代表的で、ほかにもどんどん数が増えていきました。「積極財政派」と言われる人たちです。
有識者では三橋貴明氏、藤井聡氏、中野剛志氏などが有名です。
もしあなたが経済に興味があり、知りたいと思うなら、彼らのYouTube動画や著書を見ると、大変参考になります。
彼らの特徴は、きちんとした根拠、データをもって論じていることです。
逆に「財政破綻論」の人達の言うことは、根拠、データがなく、ふわっとしています。
知れば知るほど、積極財政派の考え方が正しいことがわかるでしょう。
過去25年間、日本はずっと不景気でした。これは先進国では唯一の国です。
そんな極めて特殊なことです。先進国は、普通は景気が良いものです。
なぜそんな特殊なことになったか。前述の通り、多くの政治家が間違ったお金の知識を持っているからなんですね。
私達ができることは、正しい政治家を支持し、投票することなのです。
*1 正確にはお金を刷るというより、コンピューターに金額を打ち込み、「通貨を発行」します。イメージしやすいように、このエントリーでは通貨の発行のことを「お金を刷る」と表現します。